Qという文字が好きなんですね。
単純に語感が好きである事と、横文字文化の中での使われ方が好きでした。
ついでに言えば、これを頭文字にしたいという考えは大昔からありまして、
ネーミングと考えた時のメリットと視点についてお話したいと思います。
結果論も幾つかあるんですけども、
最終的に多くの事が合致してくれたので有り難いんです。
そして、後になって気付いた最大の利点・・・。
英語の辞書引いた事ありますか?
もしくは、ブランドのインデックス等。
「Q」と「Z」は恐ろしく少ない。
そうすると見つけられやすい。
以上です(笑)。
・・・ってもう少しお話させて下さい。
言葉のマイノリティーという考えと共に、
これに関しては結果として、ビジネスをやる上では役に立つ事と後になって悟りました。
ここでは名前の事にテーマを展開させていますが、基本概念としては、それ云々よりも、
埋もれないように常に考えるという事も、ネーミングやブランディングの中では非常に大切な視点です。
円相と「Q」のマインドマップ。
宇宙や禅の世界に取り付かれていた事もあり、モチーフとして円の形というものに興味を持っていました。
誰でも何に興味を持っているというのは様々だと思いますし、それを突き詰めればイイと思っています。
それが最終的にヒントになって形になる。
勿論その突き詰める労力を惜しんではいけませんが。
それは学ばされました。
ブレインストーミングや今巷で流行っているマインドマップというものを書き連ねていた記憶が蘇ります。
デザインをする上ではとても大切です。
そして、どちらが先かは記憶が定かではありませんけども、その円という形を活かせる事になるのは「Q」か「O」だよなと。
あーこれはちょうどイイ!
時を同じくして、フォントにしてもロゴにしても家紋の世界から何か取り入れたいという考えを持っていてスケッチを何度も重ねていました。
取り入れたかったその理由は、禅の世界の円相を調べていくうちに、元々興味のあった家紋の世界と脳内でリンクする事になったからです。その家紋の世界というものも、日本人として予備知識はあるものの、その時点ではただのイメージででしか捉えられていないよなとの想いから、書物を貪るように読み込む事となりました。
イメージではなくて、キチンと概念を知る事が必要と思っています。
概念を拾っていく事がデザインの可能性を広げる。
ちなみに言うと、以前にこちらの記事で触れましたが、
ブランドの作り方(後編)。
転機となった家紋の職人さんと出会う前のスケッチは、今思うととても稚拙で、それこそ家紋というものへの勝手なイメージをなぞっているだけでしかない恥ずかしさはあります。
今何を持っているか。
ここでお伝えしたい事は、インプットとアウトプットの重要性です。
アイデンティティーとして自分の既に持っている情報を、欲張らず等身大で如何にして繋げてアウトプットしていくか。
これは特別な才能というのではなくて、スポーツと同じトレーニング。それで鍛える事が出来ると実感しています。
所謂クリエイターという人種は、単にそれに慣れているのが一番大きく、これも専門のあるいはプロの思考回路や技術なんです。
自分の話になってしまいますが、デザインという話になった時に、自分だったらそこを見ます。
どういうスタート地点で、そこに可能性や枝葉があるかどうかを考えます。
正直に言うと、欧州のデザイン活動や教育でそれを学んだという事も否めません。
そしてQを使う。
好きな文字と、円相を使う事が出来る。
そしてその頭文字には競合が少ない。
それと感覚的な話になりますが、摩訶不思議な宇宙観の世界が表現出来る。
そんな事でテンションが上がりましたね。
最初の頃のラフ画では、円のイメージばかりで、今思うとそこまでの魅力は無いと感じています。
なのに褒められてしまう事が辛かった(笑)。
一つの歴史ですね。
デザインを起こしていく上での歴史というのも、いずれそれがまた何らかの形でアウトプットされる日が来るので、静かに眠らせてあげようかと決めています。
こういった行為を重ねた事で、自分の中のモチーフに対する距離感というかスタンスが体に染み込んでいきました。
これが更に、先の職人さんと出会った事で、一度壊して再構築する事になります。
本物を知る事で、自尊心を捨てて、再構築されていく。
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美しき家紋の世界にリアルに飛び込んだ話。
好きが高じて飛び込みました。一連の記事の流れになりますが、黎明期の記述なのでご容赦下さい。ブランドの作り方(後編)。の記事で触れましたが、一時帰国の折、東京の下町にある家紋の紋付け職人さんの所にお邪 ... Read more
ブランド名が造語である事の挑戦は。
ファッションというのはいつの時代も個性が謳われています。そもそも個性って何?と思ってしまっている自分がいるのですが、問い詰めてしまうのは別の機会にしようかと思います。自分自身はあまり好きな言葉ではな ... Read more
One thought on “頭文字を「Q」にしたかった理由がある。”