戦に臨む旗印、ロゴマークの由来は。その3
今回は、最後のその4・・・右下のシンボルです。
アー、やっとたどり着いた(笑)。全部読んで下さった方、誠に有難うございます。
ロゴマーク一つとっても、デザイン展開や発想の切り口を探すという作業が少しでも伝わればと思っています。
どのようにして出来ていくのかというデザイナーとしての仕事を少しでもお伝えしたいです。
このモチーフは、
彗星(Comet)。
です。
赤い彗星はシャア・アズナブル(笑)。赤いきつねは日清。
やはり天体が好きなんでしょうね。トータル的にSFの影響を受けまくり。
夢があって良いじゃないっすか(笑)。
でも、デザインは好きなものを突き詰める事がアイデンティティーとなって強いデザインになっていくと感じています。
逆に突き詰め方の甘いものには軽さしか感じられない事実も歴史が語っています。
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その心とスローガンと由来。
「打開と貫徹」
ちょっと科学の本のようになりますが!
「彗星」と「流星」。2つのものがあります。ここで違いを。
簡単に言うと、彗星は太陽系の小天体、流星は宇宙の塵が発光する現象です。
日本語にしても英語にしても「星(star)」と付きますが、実際にれっきとした星であるのは彗星の方です。しかも太陽系の天体として軌道を持っている。
また、光を放つ原理も異なり、彗星は太陽系の天体なので、月と同じように反射して光っています。
かたや流星は、大気圏での空気との摩擦により火を放ち消えていくという現象です。
・・・って科学の本かい!(笑)
そんな事はともかく。
でも確かに調べていくうちに、イメージが膨らんでいった事も確かです。
これらを知る事で、光を携えながら突き進んでいく、または突き抜けていく意味をもたらしました。
彗星のそのひたむきに超然と進んでいく様に、貫徹する強さを感じます。
このブランドの服を着て頂く事で、自分達に何が出来るか?
貫徹する心の強さを提供する事です。
技術や創造(デザイン)も打開と貫徹です。
図案解説。
光の塊が進んで突き抜けていく姿を具象化。空を切っていくと言ってもイイかと思います。
宇宙に空気は無いよというツッコミは無しで(笑)。
空間の事ですっ!
4つの中で最も具象化度合いが高いと思われます。
もうちょっとわかりやすくてもイイかなと思った所もありますけども、露骨なのも嫌だし、摩訶不思議さは欲しかった。
円の設定の中で、貫徹をイメージした直線的な部分に少し遠近法を取り入れたって感じです。
これを「Q」に照らし合わせます。
このシンボルもまた、画像にある試行錯誤を重ねた上で、円の制約があってこそ生まれたものです。
総括。
ここまで4つのシンボルにブランドのスローガンとしての決意を込めていく過程について書き連ねてきました。
決して自分語りにするつもりは無く、その過程の中でデザインというものの深さや生まれていく過程での発想のデザイン展開が、「そういう事もあるんだ・・・」というふうに伝われば幸いです。
日本での職人さんとの出会いや、ヨーロッパでのクリエーションの深め方・・・それらを包括的に捉えて、ぶつけられたと今では感じます。
4つのシンボルをおさらいすると、
軌道: 「永遠と秩序」
天の川: 「超然と供養」
月: 「古今と東西」
彗星: 「打開と貫徹」
これらは戦へのスローガン(旗印)として、自らのモチベーションを奮起させるという意味合いもありますが、他者(着て下さる方々)と向き合った場合に果たしてどうなのか?
ロゴというものを、ただのストーリーとして終わらせるのではなく、そこには仕事の使命と約束があります。
特に提供したいが上での約束。
ファッションブランドとしての約束。
服屋としての約束。
どんな事でも、他者や世間に対してどう置き換えられるかを考える事でブランディングが確立されていくとも思っています。
このような一連の作業を長期間に渡って煮詰めていく事で、自身の中で表現したい事、それに対して約束する事が曖昧なままではなく改めて固まりました。
ファッションブランドQuodua◆Elaque(クウォドゥア・エラク)としてのロゴがここに完成しました。
皆さんの前に現れる事になります。
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戦に臨む旗印、ロゴマークの由来は。その3
こちらの記事からの続きになります。戦に臨む旗印、ロゴマークの由来は。その2今回は、その3・・・左下のシンボルです。今こうして、過去を遡って書いているわけですが、スイマセン、個人的にイイ復習になってきま ... Read more