ペーパークラフトと飛び出す絵本で童心に帰る事にしたドキュメンタリー。

いや、本気で巨匠ロバート・サブダに会いに行こうとした自分。
それは叶わず(笑)。


服作りは構築的な事。で、ペーパークラフトへの話。
の続きになりますが、ブランドのコンセプトの一つである構築性を表現しようとして、ペーパークラフトや飛び出す絵本に傾倒しました。

リサーチを重ねていくうちに、その飛び出す絵本界の巨匠であるロバート・サブダ氏の作品との出会い。

その構造の緻密さに取り付かれていきました。
代表作はこちら
そして自分もそのようなものが作りたいと。

服作りにも言えるのですけども、構造を調べていくうちに、
こりゃ物理だよと。

服作りにしても何にしても、元々その考えは持ってはいましたが、改めて平面の紙が理に叶った形で組み立てられている様を知り、つくづく感じる事になりました。

恐らく、皆さんもその構造を知ると、オドロキの声を上げるかもしれません。



さて自分の飛び出す絵本を作ろうと乗り出しました。それが写真・動画にもある”The Milky Way”です。

ロゴマークを使って何か製作しようと考えたのが最初です。
もしくはトレードマーク。

ここからはその過程を順序立てて解説していきます。
社会の役に立つかどうかはわかりません!(笑)
今でもよく出来たなと思うくらいややこしいです(笑)。もう一度やれと言われて出来るかどうか。
そのくらい高いテンションというか執念で臨んでいた事も確かです。
ごらんあれ!
ホンの一瞬。





誠に勝手ながらその製作工程について言及していこうと思います。
ちょっとマニアック過ぎるだろ!!!って感じですけど。(笑)
といっても、飛び出す絵本を作ろうと思う方はなかなかいないと思いますが(笑)、実践的な事よりも、一つの娯楽としてでも読んで頂ければ幸いです。
ドキュメンタリーですっ。

自身の中ではクリエーションの一つの要素となりました。
それと単純に見せた時にインパクトと驚きがある。


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最初の工程。


どのような動きを出したいか。

前回お話したスタジオから借りた本。それと買い込んだ本を参考にして、沢山のPop-Up(飛び出す絵本)を調べる内に、多くの原理や動力を学びました。

本当に驚きの数々。
驚きのあるものはイイですね。

その中で一番印象に残ったのは動画を見てもおわかりのように「うねる原理」でした。

このうねる原理を見た時に、これを応用しようとヒラメキましたね。
決してカッコ付けた言い方ではなく、最終的なデザインが脳裏に浮かびました。

もうそれしかないっ!
ヒラメキ、大事にしまショー。


 

第二の工程。


その原理の土台の考慮に対して、ロゴを配置する。簡単な事ではありませんでしたが・・・。

先のように閃いた段階で、大まかな形は出来ていたのでザックリと配置。
スケッチとイラストレーターを使いながら。

この時はどのように分割されるかとか、細かい事はわからないし、可能か不可能かよりも、まずはやりたいようにデザイン。

たとえ最終形態だけでも。
紙の立体オブジェ状態でもイイんです。

ここで、クリエーションで大事だなと考えている事は、

可能か不可能かどうかに焦点を当てて狭めてしまうのではなく、まずはシンプルにやりたい姿を考えやってみる事。

それをどう可能にしていくかの挑戦や好奇心の連続で、その逆の思考回路が結果として思いもよらぬものを生む。

これが礎として教えられた事でもありましたし、今も昔も、それこそ人生そのものの考え方になっている自分もいます。



さて、大きさの限界値を考慮しながら平面図の大まかな作成に。
そしてイメージ。


 

第三の工程。


ここからが本題というか困難を伴う作業。

平面図を参考にしながら、原理を踏まえて仮組み。

デザインや部分的に足したり引いたりしながら畳んでみる。グシャリと潰れるのも気にせずに。

実はこの潰れるのも重要で、どう潰れるか?・・・どこをどう繋げたり組み立てるべきかや、歪んだり外れたりするかを検証。
何度も検証。

ここで気付いたのが、
飛び出す絵本を作る上で必要な事は、どう飛び出すかよりも、どう畳まれるかの方が大事だよなという事でした。

これは立場の違いで、手にして楽しむ分にはどう飛び出すかが大事だと、当然思いますが、製作するとなると、逆に収まりの方に考えがいっている自分に気付きました。

ホーッ!?



第四の工程。


再度仮組みをして、閉じたり開いたりを繰り返して微調整の連続。

たった一行で書いてしまっていますけども、この作業に一番手間暇を賭ける事で、正確さとクオリティーが上がっていきます。
何事もそうですね。
人様に出せるモノになるまでにはこの隠された時間と労力が潜んでいる事はお伝えしたいです。
自分だけではなく。

この時、同時に最終段階として、部品の追加削除も済ませます。





ここまで来ると、ほぼどうしたいかが定まってきているので、畳んだ状態を平面図でまた作成。
最初から上手くいくわけは無いので、「一歩一歩正確さに近づけていく」感覚で行います。

服作りと同じで、立体と平面の繰り返しが続きます。

共通点は沢山。

繋がる箇所のチェック。畳んだ状態で無駄が無いのがベスト。そしてまた借り組みして開く。

この作品だけではないと思うのですが、基本的には畳んだ状態が図のように水平垂直に組まれるのが理に叶っていると気付きました。


ひとまず形にするという山場はここで越えます。


これから、この図を基にして、各パーツを正式に平面図に落として部品としていきます。
繰り返しになりますが、服作りの時のパターンメーキングと同じですね。紙に型紙として落とします。

この製品に関しては、仮組みの中、補強箇所が必要だなと感じて、一部紙を二重にして裏打ちする部分も設けました。

より耐久性やクオリティーを考えると、これに限らずそういった気付く箇所が多々出てくるのがある種の製品・作品の「厚み」になっていくのではないでしょうか。


次回ではこれらをプラモデルのように、またペーパークラフトとして、製品に近づけていく工程について触れようと思います。


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