ペーパークラフトの製品化へのこだわり過ぎのコダワリ。

ここから読む方、ゴメンナサイ。
前回からの続きなんですが、


このペーパークラフトを、まるでプラモデルのように整えまくろうという野望が(笑)。

はい、今回も勝手な話です(笑)。
たまには役立つ話もと考えていますが、今この流れなのでちょっといってしまいます。

で、その製品化・・・といえば大袈裟ですが、
あながち大袈裟でもなく、キチンとしたクオリティーとして出すための試行錯誤がまたここに現れてきました。

当然の事ながら、製品にと考えると不備が無いように考えます。
それを思うと、そのように考える事は訓練や鍛錬として役立ちますね。

今回はその製品化への道筋のドキュメンタリーです。

幾多の難関を乗り越えてここまでキタッ!

と安堵するのもつかの間。
無駄なく組み立てられるようになったものを、その段階でほぼ完全な状態にするために、紙に落とします。

いわゆる型紙としてですね。

手書きで落とした後に、イラストレーターで清書。
線に加えて、単語による説明も記入。

余談ですが、専門的に学んだ事は無いにせよ、そんなこんなでイラストレーターの使い方はどんどんマスターしていきました。
今もです。

気付けば必要は発明の母というか、個人的にはそれまで疎かった事でも、必要があると使いこなしていつの間にか覚えてしまっていた自分が居ます。

WEBサイトの作り方とかもそうですね。
自分はむしろ機械音痴に近い方なのですが、必要とした時の執念で出来るようになってしまいました。
勿論プロの方や元々得意な方の方が断然すごいですけどもね。
教わりたいくらいです。

執念は自分の切り札です!






最終的に製品として一枚の紙にプリントする事から、表面と裏面の事も考え始めます。

表にはロゴマークが来て、裏面には糊付けの言葉とかですね。
各々の配置をしてみました。
この段階ではほとんどぺーパークラフトっぽくなってきて感動(笑)。


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第六の工程。


その次にどうするか・・・。

ちょっと大変な作業が待っていました。
仕事柄そこそこのプリンターを持ってはいても、業者ではないので、表と裏をきっちり合わせてプリントするのが至難の業。今でもこれは至難の業!

どんだけ試作したか(笑)。
その時住んでいたロンドンの一室が紙まみれ。か・み・ま・み・れ。言い辛い。

原稿を微調整しながら合点のいく配置に出来たものの、ちょっと待てよ、と。

「紙、何にする?」


試作の段階で使用していたのは、デザイン画用に買い溜めておいた画用紙でした。

「これでは無理だよな・・・」

画用紙というのは、誰もが画用紙とわかるし、チープ過ぎる。
それに紙にはゼッタイに表と裏がある中で、画用紙は特に表と裏が判別しやすい。
表はボコボコ。裏はツルツル。外はカリカリ。中はふっくら。ああ、餃子が食べたい。チャイナタウン行くか。

って、そうじゃなく。

そうなるとケント紙のような滑面で、裏表が大差ないのが望ましい。
それと、これが一番のポイントで「滑り」。

画用紙は滑りが悪い事に気付きました。その表面のボコボコが邪魔しているものと思われます。
だから、動画を見て頂けるとわかりますように、開閉する時に引っ掛かりがあったら、これはマズイ。

そんな事を考えていました。

 

第七の工程。


そんな訳で紙探し。


気付けばイーストエンドのスラム街の一角にある画材店「アトランティス」へ足が向いていました。
沢山世話になったなー、ココ。

それはともかくとして、連日のように足を運び、紙のリサーチと試作。
色もオフホワイトではなく、真っ白を選択。と言いますのも、プリントした時の発色も考えないといけません。

滑りと強度、発色を調べる事がメインでした。
それと、印刷そのものとの相性。印刷に適しているかどうか。
元々がその為の印刷用紙ではないのでそのリスクはありました。

紙に関しては、これらの作業から合点のいくものを見つける事が出来ました。
白色のケント紙系はイイですね。
今はハンズや紙問屋で買う事が多いです。

紙にも沢山の種類があり、その用途や適材適所に叶うものを探すのはココロが疲れるくらい大変ですが、イイ紙に出会えた時の感激は今も昔も変わりません。




紙もプリントもクリアした後は、
製品にするならば説明書がいるよなとの発想。

早速デジカメ片手に、着手しました。
製作をしている順番を一つ一つ撮影です。

実際にプリントして完全にしたものを、自分で位置から作ってみる事を考えました。
購入した人の如く。

 

第八の工程。


これの写真は何百枚と今でも残っていますが、説明書ですからわかりやすいように心掛けました。

ここまでやりますっ!
やるとなったら。

その何百枚と言う写真を取捨選択しながら、誰でも見ればわかるようにデザイン。

英文で書いてありますが、そこはどこの国の人でも作れるというのを意識した事と、画像を選び抜く事で、逆に言葉がわからなくても製作出来るように努めました。

自分にとっての紙の先生、紙クリエイターのMIUMAさんがこれを製作して下さっています。

紙でつくったものたち MIUMA工房

そして、紙の事もたまに教わっています。

加えて、英文の添削はネイティブの友人であり、イギリス人英会話教師であるDebbieに帰国時に添削依頼。やはりネイティブに見てもらわないといけません!

月謝制だから追加費用がかからないで安心♪英会話スクール「クラブロイヤル」。

この場を借りて感謝申し上げたいと思います。
かなりやり切った(笑)。
それと、いろいろな方たちの力が結集して出来る事は幸せな事でもありますよ。
ホント、奇麗事じゃなくて。


そんなわけで。


出来ました。

やり切ったので、誹謗・抽象・批判も関係ないくらい(笑)。
もうどうにでもしてっ!と。

やり切る事の大切さも学びましたし、
物事を深めて考察する事の大切さを培ったと思います。



何かを製作するという事のその裏側には沢山の考慮や、筋道があって、一見してその姿が見えないのですが、それらのものは製品・作品にある種の「凛々しさ」をもたらすのではないでしょうか?

実際の所、これが世の中の役に立つものかどうかはわかりません。
娯楽でしかないと思います。

ただ、根底にはその条件よりも、どのくらい真摯に向き合って生まれたものなのかという事を、クリエイターという人種はもっと伝えていいのかなと思います。
そしてまた、偉そうな事を言うわけではなく心の叫び(?)でもあるのですが、それらを見抜く目。


決して奇麗事を言うつもりはありませんが、それが楽しんだり幸せになるものである想いがあるのならば、堂々と伝えてもいきたいと、今もこの製品を見て思います。

自分にとっては、勝手ながら学びのある製作でした。
ロゴマークで随分と遊び。
ブランディング展開というか、一つのグッズとして楽しんで頂ければそれが一番幸せです。


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