こちらの記事からの続きになります。
戦に臨む旗印、ロゴマークの由来は。その1
今回は、その2・・・右上のシンボルです。
今こうして思い切り自分語りのような形になってしまっていますけども、何かマークをつける時というのは、誰しも何らかの願いを込めるものだと思います。
そして自分自身気をつけている事は、その願いやスローガンというものが、何らかの形で人や生活に貢献出来得る、または人の心に響くものである事を考慮に入れなければいけないと戒めてきました。
ただ製作する事がメインではなくて、ブランドとしてのストーリーを持たせる事が、顧客様などへの興味にもなり、信頼や説得力にもなる。一つのコミュニケーションツールと捉えて下さい。
共有するもの、共有出来るものというのが、クリエーション的にもビジネス的にも必要と考えます。
戦に臨む旗印、ロゴマークの由来は。その1
今回は、その2・・・右上のシンボルです。
今こうして思い切り自分語りのような形になってしまっていますけども、何かマークをつける時というのは、誰しも何らかの願いを込めるものだと思います。
そして自分自身気をつけている事は、その願いやスローガンというものが、何らかの形で人や生活に貢献出来得る、または人の心に響くものである事を考慮に入れなければいけないと戒めてきました。
ただ製作する事がメインではなくて、ブランドとしてのストーリーを持たせる事が、顧客様などへの興味にもなり、信頼や説得力にもなる。一つのコミュニケーションツールと捉えて下さい。
共有するもの、共有出来るものというのが、クリエーション的にもビジネス的にも必要と考えます。
このモチーフは、
天の川(The Milky Way)。
です。
もうちょっと付け加えると、望遠鏡で覗いた天の川。
天の川自体も立派なモチーフですが、実は”川”である事が重要なテーマです。
じゃ、天の川じゃなくて、川でいいジャン?!っと思ったそこのあなた! 😛
まあ、ちょっと待って下さい。大事な意味があります。
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その心とスローガンと由来。
「超然と供養」
ゆく川の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたる例なし。
世の中にある人と栖と、
又かくのごとし。
鴨長明 「方丈記」
古典の一説から入りました。
古典の世界からも幣ブランドQuodua◆Elaqueは大いに影響を受けています。
どのように受けているかについて言及する事は後々に取って置くことにします。
川は時代と同じ。又時代を眺めながら超然と流れ続けます。その超然さは前回の軌道と同じです。
軌道の超然さと異なる事は、無常である事。
これが冒頭の一説に表現されています。
無常とは、常にあらずという事で、超然としながらも形は変わり続ける事。
日本の古典の世界で表現される「もののあはれ」は服への供養を意味します。
そしてまた栄枯盛衰。
朽ちていくサガと向き合い、役目を終えるその時までブランドや製品に責任を持つ。
また、天の川は日本人にとっては「川」。英語では「道」になる(The Milky Way)。
それぞれに由来と物語があります。東洋では皆さんも知っている織姫と彦星の一夜の逢瀬の話。西洋ではギリシャ神話にその出自が存在します。
ここでお伝えしたいのは、国によって捉え方が無意識のうちに変わると同時に、川と認識する事は日本人としてのアイデンティティーも間接的にこもっています。
夜空を眺めて川を思う事が日本を感じる事になり、その反作用として、西洋では道なんだよねという違いを感じる事。知って受け容れる事。
図案解説。
家紋を語る上で度々取り上げる事ですが、円の中に収めるという制約があるからこそ面白いデザインが生まれてくる事も事実です。
例えば一例として、画像に有るような円だからこそ生まれたデザインも沢山あります。これがある意味家紋の魅力!
今回のモチーフである「天の川」というものも、
いったいどうすりゃいいんだい?!
との思いから始まりスケッチを重ねました。
円という要素がどこにも無い。
いろいろとリサーチをしていく中で、望遠鏡から覗かれている天の川の写真に出会いました。
これだっっ!
川っぽく見せるなんて姑息な事はやめにして、ここでもシンボライズ。
ある種のゲン担ぎという事で7つ星。
東洋、または家紋の世界では細川家の九曜紋に見られるように、星というものは○で表されます。
★ではないんですね。
これは西洋の発想です。
光り輝く星を思えば、★の形になるのでしょうけれども、それも固定観念といいますか、違った星の捉え方があっても良いのではと思っています。
そしてこれが「D」の形に。
総括。
望遠鏡から覗く天の川という発想はリサーチしていなかったら生まれていなかったとも思います。
また、モチーフだけに囚われてはいけないのだなと勉強にもなりました。
改めて家紋の書籍や紋帳を見てみると、デザインの自由さに惚れ惚れします。
制約があるはずなのに、伸び伸びとした自由さ。
そこにはカッコ付けてデザインしようという下心がまるで見えない。
この粋はどこから来るのだろうと常々感じていますが、その心はそこにあるのかな。
このような経緯で右上の第二のロゴマークを起こしました。
次回は左下のシンボルのお話です。
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戦に臨む旗印、ロゴマークの由来は。その3
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